
最後の冬。 
「ところでよ、お前なんであんなバカな言い訳したんだ?もっとマシなのがあったろうに」
「あぁ、言い訳ってゆうかまんまだな。本当のことなんだよ。」
ああ、こいつはもう駄目なんだろうか、もうイカレちまっているんだろうか。
寒い冬に、山へUFO調べにGO!などと多分脳が未発達なキン肉○ンでも考えつきはしない。
元旦はどうしたんだろうか。
「おぃ?聞いてるか?」
「んぁ? おぉ大変だったな」
あっちの世界から友永の声で呼び戻された。
空返事してしまい、しまったと思ったがとてもとても猿は気とめてはないようだ。
「んでよー、UFO観測12日目!!元旦の夜に俺はついに見たのだ!!」
そしてなりふり構わず庄治が感動のメモリーを語り始めようとした時、庄治の顔左半分見えなくなった。
「ゃほ〜!HRは大変だったねぇ〜庄治〜!!」
明るく透き通る声、石鹸の匂いが風に連れられ鼻に掛かる。
よく知っている匂いだった。
女の子の声の方に顔を傾け少し驚いた。
「よぉ、明日香。なんか元気だな、もう体の方は大丈夫なのか?」
ショートカットですこしくせのかかった茶系の髪、髪と同じ色の瞳。
彼女は瀧沢 明日香 庄治と俺と明日香は昔からの幼馴染。
なんと住んでいるマンションも一緒で同じ階に住んでいるとゆう偶然に偶然が重なった的ありえない話だ。
だが実際にそうなのだからなんともいえない。
「うん!もうだいじょぶ!元気元気!元気百倍!!」
明日香は見た目と裏腹に病弱な体質であり、よく周囲にポーカーだと言われていた。
今朝も青い顔をして登校して、早速倒れた。
担任の輝に早退しろと言われて断固拒否した頑固者でもあり、先生に反抗する恐ろしい蛮勇の持ち主だったりする。
自分の武勇伝を話す機会を失った庄治はピーンとひらめいた。
(漫画でよくあるランプのマーク付きで)
「よし、俺等で山に行こう」
「…」
「…」
明日香と顔を見合わせる。
「山だよ、山。今度の休みにさ」
あぁ、やはりコイツはもう駄目なのだろうか。頭が。
真剣に庄治の未来を心配するは真鍋 聡史。高校一年生。本作の主人公である。
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